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sage

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  • 「中学入試で方程式は駄目」は都市伝説

  • 投稿者:積分定数
  • 投稿日:2019年 3月15日(金)17時27分49秒
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https://sekibunn.at.webry.info/201903/article_1.html

 朝日新聞2019年3月11日朝刊において、興味深い記事が掲載された。
https://www.asahi.com/articles/DA3S13928022.html?iref=pc_ss_date (フォーラム)中学入試、方程式はNG?
中学入試において、小学校算数では扱わない方程式を使ってもいいのか、を調べたものである。しばしば話題になりこのブログでも何度か書いた「かけ算の順序」に関して書かれていて、なかなか興味深い。そこで今回は算数の文章問題を方程式で解くことの是非について考えてみる。

 中学受験指南の世界においては「特殊算」と呼ばれるものがあり、独特の解法があるらしい。有名なのは「2本足の鶴と4本足の亀が合わせて20匹、足の数の合計が68本。鶴と亀はそれぞれ何匹?」という「鶴亀算」である。「特殊算」で検索すると他にも、旅人算、仕事算、差集め算など沢山の“ナントカ算”があるらしく、これらに関してそれぞれ独特な解法があり、そららを覚えて、問題が出されたらそれがどのタイプなのかを見極めて、そのタイプに特有な解法で答えを出す、というのがスタンダードな中学受験対策らしい。

 沢山のタイプと独特の解法を覚えないとならない、問題文を見てどのタイプか判断しないとならないとしたら、面倒なことであろう。入試問題は「鶴と亀が・・・」などというベタな形では出てこない。例えば「目的地までの距離が260km。最初時速40kmで走行し、途中から時速60kmで走行して到着まで5時間を要した。速度を変更したのは出発から何時間後か?」を見て「これは鶴亀算の問題」と判断しないとならない。
「2本足の鶴と4本足の亀が合わせて20匹、足の数の合計が68本。鶴と亀はそれぞれ何匹?」の場合、鶴も亀も足を2本引っ込めたら28本残る。亀が足を2本ずつ出しているはずだから、亀の数は28÷2で14匹。鶴は4匹、という具合に解くらしい。
 上記の速度の問題を同様に解くには、時速40kmで5時間走行すると200kmで、実際の走行距離はこれより60km大きい。これを時速40kmと時速60kmの差である時速20kmで割ることで、時速60kmで走行した時間が出る。60÷20=3で3時間。よって時速40kmで走行した時間は2時間。
 結構ややこしい。

 で「この手の問題は中学で習う方程式で解けばもっと簡単に求まるではないか?入試で方程式を使っては駄目なのか?」という声が出てくることになる。
 これに関して、「中学入試で小学校算数で教わらない方程式を使って解くと減点される」という噂があったのだが、この朝日新聞の記事によるとそれは都市伝説らしく、複数の私立中学が「減点しない」と明言している。
 ところが、記事に出てきた中学受験対策の塾は、入試で方程式を使っても減点されないことを分かった上で、小学生には難しい、負の数など新しい概念を教えないとならない、というような理由で方程式は教えない方針のようである。


ややこしいナントカ算ではなく、小学生にも方程式を教えるべきなのか?
方程式を使わないで解く方法を教えるべきなのか?

私の考えはこのどちらとも異なる。詳細は次回


※大場数理学院は、原則として中学受験に特化した指導はやっていない。算数・数学そのものを理解するような指導を行っている。そのことが結果的に受験(高校入試や大学入試も含めて)でも有効だと考える。鶴亀算や方程式に関しても、中学受験とは関係なく、数学を理解する上でどのように取り組むべきかを考えていく。