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sage

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  • 私案 かけ算指導 その1 足し算を教える以前に割り算の文章問題

  • 投稿者:積分定数
  • 投稿日:2017年10月 2日(月)14時47分39秒
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数の概念を理解している
文章題の意味を理解できる

加減乗除を教える際には子どもがこのような状態であることが前提であるはず。ところが現状の算数教育ではこのあたりが非常に混乱している。

「4人に3個ずつ蜜柑を配る問題を、4×3としてしまう子は、問題文をきちんと理解してない」「掛け算の順序を正しく書けない子は、4人に3個ずつと、3人に4個ずつを区別できないというようなことを言う人がいるが、もしそれが本当なら、教えるべきは掛け算の順序ではないだろう。

「足が8本のタコが2匹いるときの足の総数を2×8と求める子は、2本足のタコが8匹と認識している」という考えはかなり倒錯している。
「足が8本のタコが2匹いるときの足の総数は8×2と求めるのが正しくて、2×8と求めると2本足のタコが8匹の意味になる」という考えも倒錯している。

教える上で問題を解かせる目的は2つある。

生徒が理解しているかどうかを判断するため
生徒が問題に取り組むことで思考して理解が深まる

「4人に3個ずつ蜜柑を配る。蜜柑の総数は?」で、3×4のみを正解とし4×3を不正解とするのは、このどちらの目的にも合致しない。

理解していても4×3とする子がいる。理解していなくても3×4とする子もいるだろう。
特定の解法のみを強要することは、思考することを阻害する。下手に自分で考えて、正しい答えに至っても「やり方が違うから」とバツになるなら、自分で考えることよりも、指定された解法を覚えることに腐心することになるだろう。


出題の目的・目標を明確にしよう。

数の概念を理解している
文章題の意味を理解できる

まずは子どもがこういう状態になっているのか確認する必要がある。


そのためには指や絵やおはじきなどを数えることで答えが出せるような簡単な数値の文章問題を出せばいい。

これは私自身が教えるときも実践している。

例えば、順列組み合わせで、「ABCDEFを並べ替える方法は何通りあるか?」という問題を出す前に、「ABCを並べ替える方法は何通りあるか?」という問題を出す。これは虱潰しに全部掻き上げても大した手間ではないから、ともかく答えを出してもらう。ここで6通りと正しく答えられたなら、問題の意味は理解できていると判断できるので、次にABCDEFの問題に取り組んでもらう。

四則演算を習う前の子供たちに出す問題も同様。

「4人いるところに2人来たら、何人になるか?」というような問題なら、足し算を習っていなくとも、数の概念を理解していて、文章問題の意味を理解できていれば答えることが出来るだろう。

「3人いて1人帰ったら何人になるか?」
「3人に2個ずつ配るには何個必要か?」
「8個の蜜柑を2人で同じ数ずつ分けると1人何個か?」

などは「引き算の問題」「掛け算の問題」「割り算の問題」などとされるが、あえてこれらも織り交ぜて出題してみる。

「4人いるところに何人かやって来たので7人になった。何人やって来たか?」というようないわゆる「逆思考の問題」も出してみる。
この手の問題は「難問」とされているが、問題文に対応する式がある、と教えることでかえって難しくなってしまうと思われる。


 現状の算数教育だと、問題文を見て「足し算かな?引き算かな?」などと「どの式で解くのか?」を判断するように教えられている。「演算決定」などという算数教育用語まである。それでは「いくつかの解法の中からどれかを選ぶ」という発想になってしまって、理解が出来なくなる。

 同様のことは、小学校算数に限らない。順列組み合わせの問題を見て「Pで解くのかな?Cで解くのかな?階乗かな?」と思案する高校生がいるが、ちゃんと理解しているならこのような発想にはならない。こうなってしまわないためには、PやCや階乗を教わる前に、まずは順列組み合わせの問題を素で解くことが必要である。

子どもは、足し算も引き算も習っていないのだから、「足し算の問題」だの、「引き算の問題」だの意識することなく、素で考えることが出来る。このことは将来、大きな数値の文章問題を扱うときの考える手がかりともなる。


 これらの問題が解けない場合、文章問題の意味を理解していないのか、数の概念の理解が不十分なのかを見極めて丁寧な指導が必要となるだろう。具体的には、子どもの反応を見て対応することになる。