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  • 「機械的に覚えておいて対応できるパターンを増やす教え方」の問題は根が深いかも

  • 投稿者:くろきげん
  • 投稿日:2012年10月25日(木)09時09分7秒
  • 編集済
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数学的概念に関する認知発達心理学スレッドの
http://8254.teacup.com/kakezannojunjo/bbs/t17/20
でぼくは吉田甫著『子どもは数をどのように理解しているのか』
の第5章の最後の部分にとてもがっかりしたことを紹介しています。

なんとその本のp.158には

>学年が上がってくると、問題の種類も多くなる。
>それぞれの問題のパターンでは、解くための知識が少しずつ異なっている。
>このため、このパターンはこの知識が必要であるという対応を理解すればよい。

と書いてあった!

吉田氏による認知心理学の実証的研究の紹介はためになります。
しかし、それを教育に繋げる部分が上に引用したようにものすごくずさんな感じ。

その裏にはヒトの思考に関する単純化された浅い考え方があるように思えます。
子どもに算数の問題を解かせて、どこでどのように子どもが理解・誤解しているか
に関する研究をするときには添付の画像にあるような分類・整理の仕方をするようです。
(吉田甫著『子どもは数をどのように理解しているのか』のpp.187-188とp.150より。
特に後者のp.150の表に注目!p.150はこの本の第5章の一部。)

まあ、子どもの思考の傾向を分類・調査する研究では、
問題を解く行為をそのように単純化してみるのも別に悪いことだとは思いません。
しかし、その単純化の結果をそのまま実際の教え方に直接応用するのはひどい誤り。

こういう問題は結構ありがちなのではないかと思います。

算数や数学における子どもの傾向を分析・整理するときには
何らかの単純化の手続きが入り込むことになる。
そのことを忘れて、実際に子どもが分析・整理の枠組みとして用意した枠組みの
中で思考しているかのように勘違いしてしまい、
そのパターン化された枠組みの中で子どもに欠けている知識について教えるべきである
というような間違った発想に陥ってしまう。

これ、かなり迷惑ですよね。