<思いやりのあるコミュニティ宣言>
 teacup.掲示板は、皆様の権利を守りながら、思いやり、温かみのあるコミュニティづくりを応援します。
 いつもご協力いただきありがとうございます。

投稿者
題名
*内容 入力補助画像・ファイル<IMG>タグが利用可能です。(詳細)
URL
sage

  • [20]
  • 吉田甫著『子どもは数をどのように理解しているのか』の第5章の最後の部分について

  • 投稿者:くろきげん
  • 投稿日:2012年10月18日(木)11時21分59秒
  • 編集済
  • 返信
 
>>17
> 吉田甫著『子どもは数をどのように理解しているのか―数えることから分数まで』
> http://www.amazon.co.jp/dp/4788503883

の第5章「文章問題は、なぜむずかしい」の文章題指導への処方箋の第三のポイント
の後半はがっかりするような内容でした。

上掲書p.158より
> 最後に、問題のパターンを区別しておくことも、文章問題の理解を上達させるいい方法
>かもしれない。学年が上がってくると、問題の種類も多くなる。それぞれの問題のパターン
では、解くための知識が少しずつ異なっている。このため、このパターンはこの知識が必
要であるという対応を理解すればよい。ただ、現在のところ問題に応じたそうした知識を
>習得するために、どうすればよいかということについて明確な答えは用意されていない。
>おそらく、問題をある程度こなして、その結果として問題のパターンを理解するという伝
>統的な方法以外に、いい方法があるかもしれないが、これについては今後の研究に待たね
>ばならない。
(色付けによる強調は引用者による)

これは方向性(目標)が間違っていると思います。

子どもがどのように文章題を理解しているかもしくは誤解しているかを調べるためには
基本的な問題のパターンを分類しておくことは必要なことです。

さらに、日本の算数の教科書に書いてある極めて限られたパターンの文章題しか
解けなくても構わないということにするのであれば、
「このパターンではこの知識が必要であるという対応を理解」
という方法で何とかなるかもしれません。

しかし、基本的とは限らないあらゆる種類の問題を解けるようになることを目標に
算数を勉強する場合には、「問題のパターンを区別しておく」という発想は失敗する
に違いありません。パターンの数が多過ぎる。

詰将棋や詰碁をどのようにして解けるようになるかについて考えてみればこのことは
明らかです。確かに詰将棋や詰碁にも頻出の手筋(パターン)があります。
そして、それらを分類整理しておくことは確かに有用です。
しかし、それ以前の将棋や囲碁の基礎中の基礎である
「読みの力」(試行錯誤を正確にかつ効率的に行なう能力)
抜きに詰将棋や詰碁を解けるようにはなりません。

算数でも基本的な手筋(パターン)は確かにあって、
それらを整理分類して頭の中にたくわえておくことは確かに有用です。
しかし、それだけで解けるようになる問題はそのパターンですぐに解ける問題だけ。
しかも実際には整理分類されているパターンのすべてを忘れずに覚えておくことは困難。

大人は算数はよくできるので、
算数を理解するために実際にどのようなことが必要になるか
を納得するのは難しいと思う。そういう大人がもしも将棋も囲碁も知らないならば、
将棋や囲碁でどのようにすれば強くなるかを自分の頭で試してみるのが良いと思います。

将棋では定跡(序盤のパターン)を覚えても強くなれません。
しかし、定跡を自分でしっかり研究することは強くなるために役に立ちます。
詰将棋や手筋の問題を解くことも大事(所謂ドリル)。
そして何よりも実戦を楽しむことが一番大事。
実戦であれば自分の知っているパターンから必ず外れることになる。
(算数でも習ったことがないパターンの問題を全然解けない人は
正しい理解の仕方をしていないことになると思う。)

分類されたパターンに関する知識をどのように役立てるのが合理的かについて
知りたければ、将棋なんかをやってみるのが個人的に良いと思います。
この辺は言葉で表現するのが非常に難しい話だと思う。
すでに将棋も囲碁も有段者ならばこの手は使えないですが。

ああ、また脱線しまくり。