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  • ピアジェ&シェミンスカ共著『数の発達心理学』を翻訳したのは遠山・銀林・滝沢

  • 投稿者:くろきげん
  • 投稿日:2012年10月16日(火)15時31分6秒
  • 編集済
  • 返信
 
>>5
>遠山啓さんの時代にはピアジェが最新の実証結果と理論だったかもしれませんが、
>現代では実証についても理論についても時代遅れなので、要注意だと思います。

と書きましたが、文脈的に意味不明だったので情報を補足。

J.ピアジェ、A.シェミンスカ著『数の発達心理学』1962.1
http://www.amazon.co.jp/dp/4337478035
http://www.amazon.co.jp/dp/4337658017

の翻訳者は、遠山啓、銀林浩、滝沢武久です。

遠山啓氏は他の場所でもピアジェによる子どもの数学的概念に関する認知に関する主張
を紹介しています。たとえば、

遠山啓著『教師のための数学入門』
http://www.amazon.co.jp/dp/4337659323
http://books.google.co.jp/books?id=ZaiaqoOG4x0C
(Google Books である程度立ち読みできる)

でもピアジェの主張を紹介しています。

現在ではピアジェの実験とその解釈には多くの不備があったことが知られています。
遠山が語っているピアジェの主張は現在では信用しない方が良いものが多いと思う。
ピアジェは実際よりも子どもが無能であると考えていたことが現在ではわかっています。

添付の画像はドゥアンヌ著『数覚とは何か?』のp.86の全体です。
ピアジェがどのように間違っていたかの一端がわかります。

確かに子どもが本当に個数を認識しているか否かを調べたいならば、
おはじきよりもアメやチョコのようなおかしを使うべきだというのは
ぼくもまったくその通りだと思います!!!

『数覚とは何か?』のp.86より(画像の一部分)
> だが、二つ目の試行では、おはじきを、ごちそう(M&Mのキャンディ)に取り替えた。
>ここが、メレールとビーヴァーの実験のみそである。子どもは紛らわしい質問を
>されるかわりに、こんどは二つの列のうちの一方を選んで、それをすぐさま
>食べてもよかった。この手続きの利点は、言語理解の問題を回避しながら
>子どもの同期付けを高めて、より多いごちそうの列の方を選ばせることにある。
>たしかにキャンディを使うと、大多数の子どもが、列の長さと数が相反していようとも、
>二つの数のうちより多い方を選ぶのである。~以下略~

これは二歳から四歳の子どもに対する実験の話です。
実は本当に驚くべき話はこの次のページに書いてあります。
三歳~四歳の子どもはキャンディの列にしないと失敗する傾向が強いが、
二歳ごろの子どもであればおはじきの場合であっても
「何食わぬ顔でこなす」のだそうです。
数の保存課題における能力は二歳と三歳のあいだで一時的に低下するらしい。

このような話を知った後でピアジェの発達段階論を眺め直すと
まったく信用する気にはなれません。

補足:ピアジェの開拓者としての偉さはぼくも含めて誰もが認めるところだと思います。
しかし、その主張が間違っていた場合には修正が必要であり、
さらにピアジェの理論に基いた教育方法もまた修正されなければいけません。
そのためには「誰それがかくかくしかじかと論じていた」というような主張を
寄せ集めるような作業に高い価値を置くべきではありません。
ピアジェとか遠山啓が何を言っていようが、そんなの我々には全然関係ない。
これが当然だと思えない人はその時点で相当にまずい精神状態になっていると思う。
心の中にカリスマを作らないことはとても大事。