• [0]
  • 数学的概念に関する認知発達心理学

  • 投稿者:くろきげん
 
ここはヒトの子どもが数や図形のような数学的概念に関する認知能力を
どのように発達させて行くかに関する情報を集めるためのスレッドです。

掛順こだわり教育に対する批判に対する反論によく登場するのが
「子どもの発達段階に応じて」という決まり切ったフレーズ。
http://8254.teacup.com/kakezannojunjo/bbs/t2/873

この決まり切ったフレーズの背景と現状について調べることがこのスレッドの目的です。

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  • [13]
  • ピアジェ&シェミンスカ共著『数の発達心理学』を翻訳したのは遠山・銀林・滝沢

  • 投稿者:くろきげん
  • 投稿日:2012年10月16日(火)15時31分6秒
  • 編集済
  • 返信
 
>>5
>遠山啓さんの時代にはピアジェが最新の実証結果と理論だったかもしれませんが、
>現代では実証についても理論についても時代遅れなので、要注意だと思います。

と書きましたが、文脈的に意味不明だったので情報を補足。

J.ピアジェ、A.シェミンスカ著『数の発達心理学』1962.1
http://www.amazon.co.jp/dp/4337478035
http://www.amazon.co.jp/dp/4337658017

の翻訳者は、遠山啓、銀林浩、滝沢武久です。

遠山啓氏は他の場所でもピアジェによる子どもの数学的概念に関する認知に関する主張
を紹介しています。たとえば、

遠山啓著『教師のための数学入門』
http://www.amazon.co.jp/dp/4337659323
http://books.google.co.jp/books?id=ZaiaqoOG4x0C
(Google Books である程度立ち読みできる)

でもピアジェの主張を紹介しています。

現在ではピアジェの実験とその解釈には多くの不備があったことが知られています。
遠山が語っているピアジェの主張は現在では信用しない方が良いものが多いと思う。
ピアジェは実際よりも子どもが無能であると考えていたことが現在ではわかっています。

添付の画像はドゥアンヌ著『数覚とは何か?』のp.86の全体です。
ピアジェがどのように間違っていたかの一端がわかります。

確かに子どもが本当に個数を認識しているか否かを調べたいならば、
おはじきよりもアメやチョコのようなおかしを使うべきだというのは
ぼくもまったくその通りだと思います!!!

『数覚とは何か?』のp.86より(画像の一部分)
> だが、二つ目の試行では、おはじきを、ごちそう(M&Mのキャンディ)に取り替えた。
>ここが、メレールとビーヴァーの実験のみそである。子どもは紛らわしい質問を
>されるかわりに、こんどは二つの列のうちの一方を選んで、それをすぐさま
>食べてもよかった。この手続きの利点は、言語理解の問題を回避しながら
>子どもの同期付けを高めて、より多いごちそうの列の方を選ばせることにある。
>たしかにキャンディを使うと、大多数の子どもが、列の長さと数が相反していようとも、
>二つの数のうちより多い方を選ぶのである。~以下略~

これは二歳から四歳の子どもに対する実験の話です。
実は本当に驚くべき話はこの次のページに書いてあります。
三歳~四歳の子どもはキャンディの列にしないと失敗する傾向が強いが、
二歳ごろの子どもであればおはじきの場合であっても
「何食わぬ顔でこなす」のだそうです。
数の保存課題における能力は二歳と三歳のあいだで一時的に低下するらしい。

このような話を知った後でピアジェの発達段階論を眺め直すと
まったく信用する気にはなれません。

補足:ピアジェの開拓者としての偉さはぼくも含めて誰もが認めるところだと思います。
しかし、その主張が間違っていた場合には修正が必要であり、
さらにピアジェの理論に基いた教育方法もまた修正されなければいけません。
そのためには「誰それがかくかくしかじかと論じていた」というような主張を
寄せ集めるような作業に高い価値を置くべきではありません。
ピアジェとか遠山啓が何を言っていようが、そんなの我々には全然関係ない。
これが当然だと思えない人はその時点で相当にまずい精神状態になっていると思う。
心の中にカリスマを作らないことはとても大事。


  • [12]
  • グレン・ドーマン氏は有害なニセ科学の典型例の「ドーマン法」のドーマン氏です

  • 投稿者:くろきげん
  • 投稿日:2012年10月16日(火)15時19分50秒
  • 編集済
  • 返信
 
>>11

その本の著者は「ドーマン法」で有名なグレン・ドーマン氏です。
「ドーマン法」は社会的に有害なニセ科学の典型例としてとても有名です。たとえば
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/nisekagaku/nisekagaku_nyumon.html
の第6節を見て下さい。

ぼくならば、グレン・ドーマンの名前を見た瞬間にクズだと判断し、
万が一クズでなかったとしても後悔せずに済むことは最初から確定していると考えます。

たとえ専門外のことであっても「ニセ科学」のようなあくの強いキーワードと一緒に
AND検索すれば瞬時に危険を回避できる場合が少なくありません。

あと Google で検索するときに site:ac.jp や site:edu を付けて
検索して様子を見てみるという手もあります。
さらに、Google Scolar で検索してみるという手もそれなりに有効。


  • [11]
  • 赤ちゃんに算数をどう教えるか

  • 投稿者:積分定数
  • 投稿日:2012年10月16日(火)14時47分43秒
  • 返信
 
赤ちゃんに算数をどう教えるか (More gentle revolution) [単行本]
グレン ドーマン (著), ジャネット ドーマン (著), 人間能力開発研究所 (監修), Glenn Doman (原著), Janet Doman (原著), 前野 律 (翻訳)
http://www.amazon.co.jp/%E8%B5%A4%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93%E3%81%AB%E7%AE%97%E6%95%B0%E3%82%92%E3%81%A9%E3%81%86%E6%95%99%E3%81%88%E3%82%8B%E3%81%8B-More-gentle-revolution-%E3%83%89%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%B3/dp/4925228021/ref=pd_rhf_cr_p_t_1


↑これって、どうなんでしょうね?ブックオフで見つけてざっと読んだのですが、ノウハウに終始しているようで途中で飽きてしまって、放棄したのですが。

 知らない分野については、定説、トンデモ、画期的見解、検証されていないこと、・・・などの区別がわからない。

  • [10]
  • 英語入試問題出典の件

  • 投稿者:積分定数
  • 投稿日:2012年10月16日(火)14時42分16秒
  • 返信
 
>>7

> 実際には、言葉を話せない赤ちゃんで実験しています。
> 赤ちゃんの段階で数の概念をすでに持っているというのが結論。
> 『数覚とは何か?』の第2章で詳しく説明されています。
> この本はとても面白い本です。
>
> 率直に言って、ドゥアンヌさんによる「数学とは何か」および
> 「自然科学と数学の関係」に関する理解は底が浅過ぎるように感じられますが、
> 数に関するヒトの認知能力について、どのような事実があり、
> それらの事実をどのように説明することができるか、
> についてよくまとまっている非常に面白い本だと思いました。
> 現在進行中の認知発達心理学の「面白さ」を知るためにも適切な本だと思います。
>

どうも有り難うございます。英文問題を読んだときから気になっていました。取り寄せて読んでみたいと思います。




  • [9]
  • 室井和男『バビロニアの数学』のpp.18-19より

  • 投稿者:くろきげん
  • 投稿日:2012年10月15日(月)15時33分46秒
  • 編集済
  • 返信
 
http://8254.teacup.com/kakezannojunjo/bbs/t2/730 からの転載

ドゥアンヌ著『数覚とは何か?』の181頁でもバビロニアの60進法の表記法が紹介されていますが、
室井和男著『バビロニアの数学』を見るとその詳細がわかります。

------------------------------------------------------------

参考までに、室井和男著『バビロニアの数学』の18-19頁から
バビロニアの数学での自然数の表記法の部分を画像の形で引用しておきます。
この本は面白いのでかなりおすすめ。

バビロニアの数学では小数点の記号はないのですが、
60進法で小数を扱うことも普通にあります。
しかし、負の数はありませんでした。

添付の最初の画像は18-19頁の内容を切り貼りして繋げたものです。
二つ目はviiiページにあった年表です。
繰り返しますが、この本はおすすめ。





  • [8]
  • 序数と基数に関する雑談

  • 投稿者:くろきげん
  • 投稿日:2012年10月15日(月)15時21分30秒
  • 返信
 
http://8254.teacup.com/kakezannojunjo/bbs/t3/218 からの転載

参考URLの追加:
http://ameblo.jp/metameta7/entry-11265820011.html
http://ameblo.jp/metameta7/entry-11268184961.html
http://ameblo.jp/metameta7/entry-11269290247.html
http://ameblo.jp/metameta7/entry-11269294418.html
http://ameblo.jp/metameta7/entry-11271792969.html

参考文献の追加:
ドゥアンヌ著『数覚とは何か?』の175-178頁

鰹節猫吉さんも興味があるはずのネタです。

------------------------------------------------------------

ヒトが洞窟で暮らしていた時代に、
ある日以降、毎日、洞窟の壁に印を一つずつ刻み付けて行ったとします。
1日目は「V」と刻み、2日目には「VV」となり、3日目には「VVV」となり、…。
n日目にはn個の印が「VVV…V」と洞窟の壁に刻み込まれることになるわけです。

問題1:このとき洞窟に刻み込まれた印は「基数」と「序数」のどちらとみなされるのか?

ぼくは「どちらか片方である」という考え方はナンセンスだと思う。

『かけ算には順序があるのか』のp.105には序数と基数の関係について

>分離量の要素をかぞえた序数が、そこまでかぞえた分離量の集合の基数を
>表わしています。「かぞえる」という行為は、序数を付けていくことで
>基数を知る行為といえます。

問題2:上の洞窟に刻み込まれた印の場合には何が何を数えているのだろうか?

ぼくは「何日目であるかを、刻み込まれた印の個数で数えている」と言うことに
違和感を感じません。何日目であるかは通常「序数」を意味するのではないか?
さらに個数は有限の場合の基数である。

ぼくには「太古の時代には序数と基数の概念が完全に分離されていた」という発想が
正しいとは思えない。

以上はちょっとした雑談のつもりです。

太古の洞窟にはどのような「数学的痕跡」が残されているのでしょうかね?

参照文献: http://ameblo.jp/metameta7/entry-11361925517.html


  • [7]
  • Re: 新スレッド:数学的概念に関する認知発達心理学

  • 投稿者:くろきげん
  • 投稿日:2012年10月15日(月)14時14分7秒
  • 返信
 
積分定数さんの http://8254.teacup.com/kakezannojunjo/bbs/t2/892 への反応

> 数年前に塾の生徒が取り組んでいた英語の入試過去問にこれと関連した英文があった。
>幼児の数認識の研究に関しての文章なんだけど、出典を忘れてしまった。
>どこかの国立大学の入試問題だったような気がする。

> ステージでパペットを見せて、幕を下ろして、別のパペットに入れ替えて幕を上げる。
> ステージでパペットを見せて、幕を下ろして、パペットの数を変えて、幕を上げる。

> 2つを比較すると、後者の方が幼児は驚くという。
>ステージを見つめている時間でそう判断するらしい。
>幼児は、パペットの種類が変わることよりも数が変わることの方が不思議に思うらしい。

> 記憶にあるのはこの程度だが、言葉をしゃべれない幼児の数認識をどのように調べるか、
>を含めて工夫しながら研究されている、というような文章だった。


> で、これが事実なら、数え方や数字を習う以前から、
>個数というのを認識していて関心を持っていることになると思う。

実際には、言葉を話せない赤ちゃんで実験しています。
赤ちゃんの段階で数の概念をすでに持っているというのが結論。
『数覚とは何か?』の第2章で詳しく説明されています。
この本はとても面白い本です。

率直に言って、ドゥアンヌさんによる「数学とは何か」および
「自然科学と数学の関係」に関する理解は底が浅過ぎるように感じられますが、
数に関するヒトの認知能力について、どのような事実があり、
それらの事実をどのように説明することができるか、
についてよくまとまっている非常に面白い本だと思いました。
現在進行中の認知発達心理学の「面白さ」を知るためにも適切な本だと思います。


  • [6]
  • Dehaeneの『数覚とは何か?』はメタメタさんも読んでいます

  • 投稿者:くろきげん
  • 投稿日:2012年10月15日(月)13時59分27秒
  • 返信
 
http://ameblo.jp/metameta7/entry-11271792969.html
の補注(※2)でメタメタさんも『数覚とは何か?』に言及しています。
不思議なのはペアノの公理とブルバキねたにしか反応していないこと。
メタメタさんの立場ではもっと反応しなければいけないことがあると思うのですが。


  • [5]
  • ドゥアンヌ著『数覚とは何か?―心が数を創り、操る仕組み』

  • 投稿者:くろきげん
  • 投稿日:2012年10月14日(日)09時10分52秒
  • 編集済
  • 返信
 
スタニスラス・ドゥアンヌ著『数覚とは何か?―心が数を創り、操る仕組み』
http://www.amazon.co.jp/dp/4152091428
の原著は10年以上前に出版されていたはずなのですが、
2年くらい前に翻訳されていたようですね。

実はこの本については Edge Third Culture の
http://www.edge.org/3rd_culture/dehaene/
で知っていたのですが、「もと数学者で認知科学者に転向して、
認知科学以外の数学論についても書かれている本を出版した」
という話を聞いてうさん臭く思ったので結局読まずに終わってしまいました。

数学論に関する部分を除いて、
20世紀のあいだに数の認知能力に関する実証的研究がどこまで進んだか
の部分に注目して読むことにすれば良かったようです。

まだ読んでいないのですが、読んだら、内容を報告することにしましょう。
もちろん、すでに読んでいる人が内容を紹介してくれるのも大歓迎です。

遠山啓さんの時代にはピアジェが最新の実証結果と理論だったかもしれませんが、
現代では実証についても理論についても時代遅れなので、要注意だと思います。



  • [4]
  • 「自然数と自然幾何学」に関するスペルキさんの論文

  • 投稿者:くろきげん
  • 投稿日:2012年10月14日(日)08時57分31秒
  • 返信
 
http://8254.teacup.com/kakezannojunjo/bbs/t2/888 の転載


http://8254.teacup.com/kakezannojunjo/bbs/t2/873
http://8254.teacup.com/kakezannojunjo/bbs/t2/874
http://8254.teacup.com/kakezannojunjo/bbs/t2/881
http://8254.teacup.com/kakezannojunjo/bbs/t2/882
http://8254.teacup.com/kakezannojunjo/bbs/t2/886
関連のメモ

Spelke, Elizabeth S.
Natural number and natural geometry
http://www.wjh.harvard.edu/~lds/pdfs/SpelkeChapter18.pdf

Summary: How does the human brain support abstract concepts such as seven or square? Studies of non-human animals, of human infants, and of children and adults in diverse cultures suggest these concepts arise from a set of cognitive systems that are phylogenetically ancient, innate, and universal across humans: systems of core knowledge. Two of these systems --- for tracking small numbers of objects and for assessing, comparing and combining the approximate cardinal values of sets --- capture the primary information in the system of positive integers. Two other systems --- for representing the shapes of small-scale forms and the distances and directions of surfaces in the large-scale navigable layout --- capture the primary information in the system of Euclidean plane geometry. As children learn language and other symbol systems, they begin to combine their core numerical and geometrical representations productively, in uniquely human ways. These combinations may give rise to the first truly abstract concepts at the foundations of mathematics.

この要約しか読んでませんが、なんか面白そうです。
こういう話を算数教育の専門家は当然のごとく教養として知っていなければ
おかしいと思うのですが、どうなんでしょうかね?

時間があればこういう話をつっこんで勉強すると面白いと思うのですが、
今はちょっと無理かも。

さらに以下のような論文も見付けました。これらも面白そうです。

Daniel C. Hyde and Elizabeth S. Spelke.
All Numbers Are Not Equal: An Electrophysiological Investigation of Small and Large Number Representations.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2735795/

Elizabeth Spelke, Sang Ah Lee, and Véronique Izard
Beyond core knowledge: Natural geometry.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2897178/

この手の論文は、以上で挙げたものに限らず、日本語に訳されるべきだと思う。
ここを見ている物言わぬ読者達(特に若い人達)に期待!

さらに、Susan Carey さんの次の論文も見付けた。

Susan Carey.
Cognitive Foundations of Arithmetic: Evolution and Ontogenisis.
http://postcog.ucd.ie/files/Susan%20Careyt.pdf

Abstract: Dehaene (this volume) articulates a naturalistic approach to the cognitive foundations of mathematics. Further, he argues that the ‘number line’ (analog magnitude) system of representation is the evolutionary and ontogenetic foundation of numerical concepts. Here I endorse Dehaene’s naturalistic stance and also his characterization of analog magnitude number representations. Although analog magnitude representations are part of the evolutionary foundations of numerical concepts, I argue that they are unlikely to be part of the ontogenetic foundations of the capacity to represent natural number. Rather, the developmental source of explicit integer list representations of number are more likely to be systems such as the object-file representations that articulate mid-level object based attention, systems that build parallel representations of small sets of individuals.


  • [3]
  • 認知発達心理学の分野でピアジェは時代遅れ

  • 投稿者:くろきげん
  • 投稿日:2012年10月14日(日)08時55分27秒
  • 返信
 
http://8254.teacup.com/kakezannojunjo/bbs/t2/886 の転載



http://8254.teacup.com/kakezannojunjo/bbs/t2/873
http://8254.teacup.com/kakezannojunjo/bbs/t2/874
http://8254.teacup.com/kakezannojunjo/bbs/t2/881
http://8254.teacup.com/kakezannojunjo/bbs/t2/882
関連

算数教育関係者のあいだではピアジェは間違っていたことは常識になっているのですかね?

たとえば
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1331547923
では『数の発達心理学』 というピアジェの本に関する質問が出ているのですが、
ベストアンサーとして次が選ばれています。

>その本を読んだことはないのですが、
>数の概念、空間把握、物理的な永続性の概念などの発達は、
>ピアジェが結論したよりもずっと早くから発達しているということが、
>認知発達心理学ではおおむね受け入れられていると言っていいと思います。
>その中で大きな役割を果たしたのがスーザン・ケアリーとエリザベス・スペルキなのですが、
>その一方が書いた本『子どもは小さな科学者か―J.ピアジェ理論の再考』も邦訳されています。
>少し古いですけど。ピエジェの研究は先駆的だという点では価値がありますが、
>認知発達心理学は90年代から急速に発展したのでできればその後に書かれた本を
>参考にされるといいと思いますよ。

これにはぼくも完全に同感なんですね。どうして今さらピアジェを読みたがるのか?

スペルキさんの仕事は >>882 で紹介した
ポール・ブルーム著『赤ちゃんはどこまで人間なのか 心の理解の起源』
http://www.amazon.co.jp/dp/4270001194
の最初の章でも紹介されています。

スペルキさんによるジャン-ニコ講義2009概要「人の知識の源泉」
http://www.institutnicod.org/lectures2009_outline.htm
の翻訳が
http://d.hatena.ne.jp/deepbluedragon/20090707/p1
にあります。講義2のタイトルは「自然数」です。
ヒトの自然数概念の獲得に興味があるならば、
「量の体系」のような疑似体系を学ばずに、
こういう話をきちんと勉強してから歴史を眺めてみるべきだと思います。
特にメタメタさんはそうするべきだと思う。


  • [2]
  • 算数教育の文脈における「子どもの発達段階に応じて」というキーフレーズとピアジェの関係

  • 投稿者:くろきげん
  • 投稿日:2012年10月14日(日)08時53分18秒
  • 返信
 
http://8254.teacup.com/kakezannojunjo/bbs/t2/882 の転載


http://8254.teacup.com/kakezannojunjo/bbs/t2/873
http://8254.teacup.com/kakezannojunjo/bbs/t2/874
http://8254.teacup.com/kakezannojunjo/bbs/t2/881

掛順こだわり教育を批判するとよく出て来るのが、
「抽象的な思考が苦手な子どもの発達段階に合わせてこのような教え方をしている」
という反論です。「抽象思考が苦手」と「子どもの発達段階」の組合せになっている。
このようなことを言う人は何らかの形でピアジェの思考発達段階説の影響を
受けているのだと現時点でのぼくは推測しています。

しかし、現在ではピアジェが考えていた以上に赤子や子供の能力は高い
というようなことが定説になっているのではないでしょうか?
子どもの思考能力に関する最近の知見は
現在の教育にどのように取り入れられているのでしょうかね?

「ヒトの子供がどのように考えているか」は難しい問題です。
教育関係者は関連の情報を継続的にアップデートしないと
昔の間違った「理論」のもとで間違った教え方をしてしまうことになると思います。

たとえばぼくの手元には以下の本があります。

ポール・ブルーム著『赤ちゃんはどこまで人間なのか 心の理解の起源』
http://www.amazon.co.jp/dp/4270001194

あと、以前紹介した、スティーブン・ピンカー氏の著書も参考になる部分があると思います。http://www.amazon.co.jp/s/ref=ntt_athr_dp_sr_1?_encoding=UTF8&field-author=%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%B3%20%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%AB%E3%83%BC&search-alias=books-jp
ぼくが教育関係者に一番読んでもらいたい本がピンカー氏の一連の著書。

以上もまだ「問題提起」の段階。


  • [1]
  • 「子どもの発達段階に応じて」というキーフレーズの背景についてもっと知る必要があると思う

  • 投稿者:くろきげん
  • 投稿日:2012年10月14日(日)08時49分40秒
  • 返信
 
http://8254.teacup.com/kakezannojunjo/bbs/t2/873 の転載


問題提起。

ぼくはよく掛順こだわり教育の3つの重要フレーズとして、

(1) かけ算の意味
(2) 文章題での立式
(3) 子どもの発達段階に応じて

の3つを挙げることにしています。

個人的に「掛算の意味」や「文章題での立式」という言い方が出て来る背景については
教科書指導書などとの関連で、かなり事情がはっきりしている感じがしますが、
「子どもの発達段階に応じて」についてはまだ事情がよくわかっていないと思います。

おそらく、最後の「子どもの発達段階に応じて」という言い方と
「子どもが混乱する」とか「出来ない子どものために」という言い方は関係していると思う。
他にも関係している言い方がたくさんあるはず。
それらについてみんなでよってたかって調べましょう!

ちなみに Google でダブルクォーテーションマークで囲んだ
"子どもの発達段階に応じて" を検索すると 約 147,000 件 もヒット!!
このことから "子どもの発達段階に応じて" は明らかに決まり切ったフレーズに
なっていることがわかります。

ぼくは教育関連の決まり切ったフレーズが使われているケースはそれだけで
黄色信号が点滅していると思った方が良いと思います。
決まり切ったフレーズを多用している教育関係者は自分の言葉で語っていない可能性大。



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