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と、突然、トガリの頭を黒革ジャンパーの手がポフッと叩く。
「トガリスープかぁ…それもいいかもね」
「ああああ姉さん!いつの間に起きてたのぉ!」
「いいじゃない、あんた、昔料理人目指したいって言ってたじゃないの」
「え・・・まぁ・・・」口ごもるトガリ。
「えっと、あ・・・の、おねーさん?」すっくと立ち上がったラッシュ。
「お?」
「昨日は・・・ありがとう」気のせいか、頬が赤い。
「あ、いや、あたしの方こそ、偶然通りがかっただけだって、それよかもう大丈夫なの?」
彼女はトガリから手渡された皿からシチューを盛った。
「え・・・うん、昨日死ぬかと思ったのが嘘みたい」ますます赤くなる。
「昔、ちょいと習った治癒の魔法がこんなとこで役に立つなんてね」
そう言って、ほっこりと煮えたジャガイモを一口に頬張る彼女。
「ラフィ以外の人の使う魔法って初めて見たね♪」とナーガ。
「うん・・・俺たちも修行やっててケガしょっちゅうだからさ、ラフィにいっつも世話になってるけど」
「ララララフィって誰?」彼女の2杯目を盛っていたトガリが聞く。
「え?ラフィの病院の・・・って、知らない?」ナーガが聞き返した。
「二人とも・・・どこから来たの?」
突然、彼女が口をはさんだ。
「聖地だけど・・・」何故か会話がかみ合わない。
一瞬だが、しんとした沈黙が流れた。
「聖地って・・・ここからうんっっっっと遠いけど・・・まさか二人とも、そこから!?」
気のせいか、彼女の顔が驚いているように感じられた。
「え、うん、ずっと歩きで」ナーガが皿に残ったシチューをぺろんと舐める。
「あああ歩きって・・・ちょちょちょちょっと!」
トガリ達が驚くのも無理はなかった。
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